Mastered for iTunes勉強会

Mastered for iTunes 勉強会レポート
日 時 : 2013年9月19日(木)17:00~18:00
場 所 : 東放学園音響専門学校 新宿研究所402教室
協 力 : (株)ミキサーズラボ マスタリングエンジニア 田中龍一 氏
参加者 : 9名
2012年に発表されたMastered for iTunes、その内容についての勉強会を開いて欲しいとの要望があり、企画しました。
発売しているApple社の説明も考えましたがWEB上で発表されているドキュメントで概要は分かるので、今回は実際にMastered for iTunes用のマスターを作成、ライセンス登録をしたワーナーミュージック・マスタリングのエンジニア 田中龍一氏に内容とライセンス登録の経緯を説明していただきましたので、当日の模様をご案内致します。

【はじめに】
ワーナーミュージック・ジャパンの方から「iTunesでMastered for iTunesというものがあって、Mastered
foe iTunesとして登録されるにはAppleに認定されたスタジオでマスタリングしないと登録できませんと言われたので、ワーナーマスタリングで認定を取って下さい。」ということで、こちらに話が来ました。
元々これはAppleとSterling Soundというマスタリングスタジオが共同で開発し、推奨している方法です。

130919_1マスタリングエンジニア
田中龍一 氏

【Mastered for iTunesとは何か】 【音源ファイル】 【AACエンコード】 【PDF & ツール】 【MfiT用のファイル1】
【44.1kHzの中間ファイル】 【MfiT用のファイル2】 【クリッピングをチェックするツール】 ●質問 【認証までの経緯】
【ツール】 【終わりに・・・MfiTについての討論】
【Mastered for iTunesとは何か】
エンコードされたものは通常のiTunesで登録されているものと全く同じものです。
ファイルのフォーマット自体は全く同じもので、去年から(2012年02月)iTunesの使用がAACという圧縮ファイルでVBR(Variable Bitrate)、可変ビットレートの256kbpsに変わりました。それ以前は128kbps、半分のビットレートでした。
今、iTunes Music storeに登録されているものは過去のものも含めAAV VBRの256kbpsのファイルになります。エンコード自体はAppleで全部やっているようです。
【音源ファイル】
メーカー側がAppleに提供するファイルとしては、Mastered for iTunes用のファイルにしても、iTunes用のファイルにすても基本的には、圧縮していないファイル、もしくは可逆圧縮、完全に元に戻るタイプの圧縮だ居るというのを提供しているようです。僕も今回、ワーナーのiTunes担当の人に聞いて初めて知ったのですが、FLACという圧縮ファイルで提供しているそうです。
FLACというのはOpen sourceの圧縮技術らしくて、いわゆる可逆圧縮です。
ただ、他のメーカーに関しては、各メーカーとAppleとの契約形態があるので、ちょっと分からないとのことでした。
【AACエンコード】
この、AACのエンコードエンジンですが、PCに入っているiTunesのエンコードのエンジンと同じだと思われます。なので、ユーザーがCDからRippingしてAACファイルを作るというのと、メーカーができたファイル、ビットレートが下にでると思うんですが、256kのVBRのAACというファイル、これが実際にMusic storeにあるファイルと同じになります。
で、Mastered for iTunes用に作ったファイルも最終的にはこれになります。
<では、Mastered for iTunes用に作ったファイルと、通常のファイルと何が違うのかというと、Appleが推奨しているマスタリング方法で、その推奨方法で、認定されたスタジオが作ったファイルをMastered for iTunesとして登録ができるということになります。
iTunesを開くと、Mastered for iTunesという項目が右側の方にあったと思います、これを開くと、それでマスタリングされた一覧が出ます。それが認定されたファイルということになります。また、そのリスト以外にMastered for iTunesというロゴが付いているタイトルがMastered for iTunesとして登録されたファイルです。ただ、ファイル自体は最終的には44.1khzの256kvbr AACということになります。
【PDF & ツール】
Mastered for iTunesをgoogleで検索するとTopに出てくるリンクがあります。http://www.apple.com/jp/itunes/mastered-for-itunes
実はこのドキュメントとか、マスタリングツールですが、これは全部フリーでダウンロードできるものです。
今、一番上、iTunes専用Masterの制作というところ、Mastered for iTunesというタグ、これが日本語版のPDFでMastered for iTunesがどういうものかというのが詳しく書いてあります。
ただ、海外のドキュメントを日本語に訳しているので若干まどろっこしい表現とか、分かりにくい部分があると思いますが、これを読めば大体は分かると思います。
あと、マスタリングツールというのはちょっと誤解を生むような書き方なんですが、基本的にはチェックをするためのツールです。
これはMastered for iTunesのファイルを作るツールではなく、Mastered for iTunes用に作ったファイルを、このツールでチェックしてMfiT(Mastered for iTunes)用にちゃんと出来ているかどうかをチェックするツールです。
【MfiT用のファイル1】
実際にMastered for iTunes用のファイルは、どういうマスタリング方法で作れば良いのか?Apple側では、音質等についての決まりは無く、ダイナミックレンジを管理しつつ、ダイナミックレンジとクリッピングに注意してください。オーバーレベルが付かないようにしてください。もしくはできればマージンを1デシ位は取ってくださいと言っています。
CDの時は、コンプリミッター等でレベルがガンガン突っ込み気味のことがあったんですけども、配信用のiTunesで最適な状態で再生するには、それよりもある程度抑えて作ってもらったほうが良いですと書いてあります。
で、認定されたスタジオは、ある程度クリップを抑えて最終的にファイルを作ります。通常のiTunesの素材ファイルと違うところは、Mastered for iTunes用にハイサンプリングの音源を提供することができます。要は、48k、96k、または88.2kと。192kは今のところ対応していないようですが、できればハイサンプリングの音源をくださいと、Apple側は推奨しています。
今まで何度かMastered for iTunes用をやっているますが、全部48k以上では一応送っています。
ただ、48k以上になるとわざわざマスタリングでCDマスターとは別にMastered for iTunes用にマスターを録らないといけないんです。
【44.1kHzの中間ファイル】
実はハイサンプリングの素材を送ってもエンコーダー側で自動的に44.1にダウンサンプリングするんです。
なので、例えば日本のAppleの担当がその作業をやっていたとしても、元が44.1だろうが48だろうが96だろうが関係なくポンと放り込めば44.1のAACに変換されます。Mastered for iTunes droprateのツールをさっきのマスタリングツールというところでダウンロードできますが、そこのアプリケーションにドラックドロップするだけで、ポンとAACができちゃうと。256のvbrが。という感じのようです。
AIFFとかWAVから一旦中間ファイルを作るらしいんです。で、実際にやってみると、見た目も一旦中間ファイルを作っているように見えます。そこから、AACを作成します。ただ、こちらで作業したAACを向こうに送る訳ではなく、あくまでもチェックするためのツールです。だからダウンサンプリングした音質がどうかというのを、このツールで確認してくださいということです。ただ、Apple側は出来ればハイサンプリングもの、いわゆるオリジナル素材がハイサンプリングであれば、なるべくそれに忠実なサンプリングで送ってくださいということらしいです。元々マスタリングで殆どの場合、ハイサンプリングもしくはアナログ的なものから素材を持ってきて、それをなるべく良い状態で44.1にしています。それを渡すのか、もしくはマスタリング上でダウンサンプリングしないで作った96なり48のファイルを渡すのかという違いになります。なので、恐らく44.1でも大丈夫かな、44.1のほうがどちらかというと良いのかなと思ったりしています。
【MfiT用のファイル2】
ここにもiTunesのためのリマスタリングと書いてありますが、リマスタリングは、過去の音源からやる場合もMastered for iTunesで出す場合、マスタリングされたCDを音源にするのでは無く、オリジナル素材から出来ればやってくださいと書かれています。
ただ、これも恐らくApple側では、チェックはしていない感じですね。
認定されたスタジオで、マスタリングしたというお墨付きさえあればMfiTを売るところでそれを出しています。なので、このドキュメントのどこかにも書いてあるんですが、特にクリッピングが多いから却下するということはないそうです。
それは、エンジニア、プロデューサーの判断に任せますということのようです。
認定スタジオでやったという印も特にこちらで発行するわけではなく、制作担当が認証のマスタリングスタジオでやりましたと、向こうに伝えるだけです。
【クリッピングをチェックするツール】
クリッピングをチェックするツールというのは、GUIではなくMacのターミナルという画面からやります。
ターミナル自体は、Macに最初からついているものなので、Mac自体はunixベースなので、Commandラインで打ち込んでいくという若干面倒くさい作業になります。

特に抑えないもの。オーバーレベルは付かないんですけども、ゼロ近くまで振っているようなもの。それでも結構さっきのチェックツールで出てくるんですね。ちょっとやってみますと、afclipというCommandを、あまりMfiT(Mastered for iTunes)のことを考えずにマスタリングしたCD WAVってありますが、これでEnter、しばらく待つと、各タイムラインごとクリップがいくつ出ているかというのが出てきます。
130919_3
今、バッと出てきたんですけども、一番左側が秒ですね。これだけ出てきていますよと知らせてくれています。その他の数値に関しては、クリップが特にインターサンプルピークというものが結構出てますということらしいです。すごい数ですよね、これ。
1秒間の中にすごい何回も出ているようなもので、通常にマスタリングすると実際これ位出ます。
ちなみに、さっきと同じafclipというCommandでMfiT(Mastered for iTunes)用にマスタリングしたファイルですね。これをちょっと見てみると、しばらくすると出てきますが。
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これ、今、No sample clip。「全くクリップしているところは無いですよ」という風に出てきます。
基本的には、MfiTとして登録するにはこれが一番理想らしいのですけど、実際には「いくつか出ていても特に問題はないです。」と実際の認定作業の時には言われました。さっき位出ているとちょっと出すぎかなぁという感じです。なので、実際にMfiTというのは基本的には音質がどうこうというよりも、数値的なところ、クリップがどの位出ているかという様なところが問題というか、肝のようです。

ちなみに、このMfiT WAVっていうのと、CD WAVってレベル差は、1デシ位です。
いくつかやってみたんですけども、実際にはcompをかけてガツガツに入れている音源だと1.5デシ位は下げないと、このツール上ではある程度出てきちゃうと思います。
●質問 : それはマキシナイザーなどで、シーリングを1dB下げても出てきちゃいますか。
出ちゃいます。
最初はオーバーさえ、0以下だったら別に大丈夫じゃないかなと思ったんですけど、実際にやってみると結構出てきます。
Mastered for iTunesじゃない普通のiTunesも同じことです。なので、ここに説明しているのは特にMfiT用ということでは無くて「iTunesとして登録するときにこうやって、できればこうやって下さい。」という説明になります。
●質問 : Appleで推奨してるは44.1でも24bitで送れみたいなことって言ってないですか?
そんなことも書いてあります。デザリングされちゃうので、16bitにすると。
だからできれば24bitで送ってくださいと載っていますが、それはマスタリングの立場から言えば、マスタリングでいい感じで落としているものなので、大きなお世話的なところでもあります。
ただ今まで実はMfiT用にファイルを送ったのは数回しかないので、全部一応48か96で送っています。しかもある程度レベルを抑えつつみたいな感じで、一応Appleの推奨の形でMfiT用にファイルを作ってます。
実際のところ認定されたスタジオがどれだけあるか分からないんですけども、iTunesのタイトルを見ている限りはそんなには無いですね。Mastered for iTunesのロゴが付いているタイトルって。
実際には44.1でそのまま、CDとしてマスタリングしたファイルを送れれば全くコストはかからないんですけども、例えば48以上だったりすると、それ用にまた落とさなきゃいけないし、コストもかかるしというところで、それはディレクターとかプロデューサーの判断次第かなというところですね。
●質問 : 手間隙かけてやる割にはあまり効果がない・・・?
そうですって言っちゃうとMastered for iTunesの趣旨に反する事ですが・・・
僕もあえてマスタリングのときにMfiTでどうですか?というようなことは特に言ってないです。それなりにコストと手間はかかっちゃいますので
ただここに書いてあることって別にiTunes用ってことでは無くて、普通のマスタリング、CDマスタリングのときにも一応参考にはなるドキュメントだと思うんです。
理論としては、デジタルからアナログに変換するときにオーバーサンプリングを行うんですけども、その時にクリップが出てるとそれが増大されるということなんですね。
だから1dBくらい抑えましょうと、ちょうどここに出てる事ですね。
ですので、特にこれを読んでいる限りではAACにエンコードするときに歪が増大しますよということを書いている訳では無く、DAの際に歪が増大する可能性がありますということが書いてあるので通常のCDでもそれは考え方としては同じかなと思います。ただその、実際にクリッピングが増大したかどうかというのは、耳で聴いて実際に確認したことは無いので、ちょっと僕も何とも言えないんですけども、理論上はそういうことらしいです。
●質問 : 今、実際通常のCDマスタリングの上の天井はご自分で設定されているんですか?1dBっていうのは結構大きな数値ですよね?
マスタリングエンジニアさんによって結構色々です。ウチの場合はワーナーのインハウスなので、外でやってきたマスタリングされたデータも来ますので、色々な所からのデーターをチェックするんですけども、普通にプラス振っちゃうようなものもありますし、0近辺で抑えてるのもありますし、0.5dB位余裕持っているものもありますし、色々です。1dB下げて、マージン取るっていうのはそんなには無いですかね。アルバムで最終的に音声レベルを調整したときに、この曲は、落とした方がいいだろうというときに落とすことはありますけども、最初からそれを目標にするってことは余り無いと思います。
【認証までの経緯】
●質問 : ワーナーマスタリングが認証された経緯を具体的に説明してください。
どのように認定されたかという話ですが、元々はワーナーの制作担当者から、アーティスト本人からの希望で、もしかしたらMfiTで登録することがあるかもしれないので、認定を取ってくださいという事でした。
最初の話には僕はちょっと関わってなくて、いきなりAppleの方からワーナーの制作さんから紹介を受けまして、これからMastered for iTunesの認証をやりますとメールが来まして、やることになりました。
実際にどういう風にやるかというと、バディ(Buddy)さんというAppleのエンジニアさんがいらっしゃいまして、フルネームがちょっとわからないのですが、メールアドレスがApple.comだったのでAppleの人ではないかなぁと思います。
こっちが英語を完全に分かっていれば問題ないんですけども、分からないので、日本のAppleさんが通訳さんを間に入れてくれました。
実際にはBuddyから通訳さんにメールが送られて、通訳さんからこっちに訳された文が来ると、で、その逆というような形でやり取りしました。
Buddyからまず、このドキュメントをとりあえず読んでくれということで読みました。次に、iTunes用にマスタリングしたファイルを何か送ってくださいというので、クリッピングしないようにした方がいいんだろうなと、多少レベルを抑えたファイルを送りました。その後、それを見て向こうから「大変良い感じで出来てますよ、ただまだちょっとクリッピング出てます」というようなことが返ってきました。
そこで、さっきのツールで確認してみるとやっぱりいくつか出ていました。
ただ、通訳さんも多分何回もこのようなやり取りをやっている方で、技術的なこともちょっと分かっている方らしくて、「この程度のクリッピングなら大丈夫ですよ」というような、中括弧みたいな説明もあってですね、じゃあこれで大丈夫でしょうと。
で、その時はミキサーズラボで作ったJAZZの音源(96k24bit)をサンプルとして送ったんですね、ちょっとダイナミックレンジが結構あるやつなので、Buddyからもっとcompでガチガチにした音源もやったことはあるか?というような連絡が来て、ファイル自体は特には送ってないんですけども(実際にファイル送ったのは最初の1つだけ、JAZZの音源だけでした。)こちらでCD用に何かマスタリングされた音を試してやってみると、やっぱりさっきみたいに多少下げても結構ガツガツクリッピングが出るということが分かり、「結構出ますね」というようなメールをやり取りしました。
このようなやり取りを何度かして、じゃあ大丈夫でしょうとなり、じゃあアナタは認定されましたよと。そういう流れです。
●質問 : ということは、実際にはこの内容の話を理解したら認証しますよという形になるんですか?
そういうことでしょうね・・・恐らく。
認証されたといっても別に何か送られてくる訳でも無いです。
●質問 : 日本でもチェックしている訳ではないんですね。
そうですね、恐らくチェックしてないと思います。
ここにも書いてありますけど、クリップが多いからといって却下する訳ではないようです。ただ、なるべく余裕を持って作ってくださいと。マージンに関しては。
厳密なところを言うとちょっとアバウトな感じではありますが・・・そういうような経緯で認証されました。
因みに、通訳さんは期限が決まってて、1ヶ月以内に認定受けてくださいと、要は通訳も1ヶ月間しか雇いませんよということでした・・・
ただ自分たちで英語でメールをやり取りできるんだったら担当のBuddyと技術的なことに関しては、認証後もやりとりは出来るようです。
●質問 : 認証を受けたいと思う人って言うのは個人であれ、会社であれ、組織ではないといけないとかそういう縛りっていうのはあるんですか?
それがぼくもちょっとその辺は分からないんですよね。Mastered for iTunes認定されたマスタリングスタジオっていうのが、どの位あるのかなぁと思って調べてもみたんですが、あまり聞いたことのないマスタリングスタジオも、「認定されました!」ということを打ち出してホームページに載せていたりしてたので・・・
だから特に縛りがある訳では無いと思われるんですけど・・・
【ツール】
あとツールとしてはさっきのチェックツールなんですけども、このaudio to wave droplet、これはAACからWAVへ変換するツールです。
で、Mastered for iTunesletこれが、WAV、AIFFからAAC規定のAACファイルを作るツールです。これも誰でもダウンロードして出来ますので、例えばですね、dropletって書いてあるんでDropするだけなんですここに、ここにこうやって・・・ビギンてやると・・・これ自体は普通のPCに入っているiTunesと同じものです。今これ中間ファイルなんです。実は。で、この後にですね、もうちょっとすると、エムフォーエー・・・あ出来ました。これが出来ます。これが実際には登録されているファイルになりますね。中間ファイルは、消えちゃいます。
要は、圧縮された音と元のファイルを聴き比べたいと、その場合はこのAudio to wave droplet ってやつですね。さっき作ったこれをこっちに落として、こうするとここに・・・出てきました。これが一旦圧縮してまたWAVに戻したファイルです。なので、これとこれを聴き比べれば・・・
●質問 : そのデーター量ってのは半分以下?AACと同じ位?
これはさっきの256kのAACなんですが、これに関しては自動的に24bitになっちゃうみたいなんですよ。要は44.1kの24bitですね。
この元が48kなんですね、圧縮後は自動的にdownsampling44.1になります。で、それをまたWAVに戻すとやっぱり44.1に・・・44.1になっているはずなんですが・・・なってますね。で、24bit。
データー量は、AACが8.6Mですね。元ファイルはこれ24bitになります。今たまたま元ファイルが24bitですけども16bitにした場合でもやっぱりWAVに戻すと24bitになるという仕様です。この作ったファイルをどうこうするのではなくて、同じWAV同士なのでこれで聴き比べられるでしょう。ということのチェックツールになります。ただサンプリングが違うので、厳密に言うとすぐに切り替えが出来ないと思もいますが。
●質問 : 実際に聴いた音ってどんな感じですか?どんな感じに変わるんですか?
どんな感じっていうのも言いづらいんですが、ただ、意外と変わらない。
もっと変わるかなと思ったんですが、意外といい音じゃん!?みたいな感じでしたね。
●質問 : ダウンサンプリングの質なんですが、それはその、アナログ経由でダウンサンプリングするマスタリングの手法と、iTunesと一緒なんですけど、その中でのダウンサンプリングする手法と、効率的にはどっちがいいんですか?
これも何とも言えないですけど(笑) 良いとも悪いとも言いづらいものがありますよね。
単純にはちょっと比較しづらいですね。というのも、いきなりAACになっちゃうもんですから、その過程が色々入ってくるもんですから、このエンコーダーでダウンサンプリングして作ったファイルと、通常のマスタリングで、まぁマスタリングスタジオさんによって違うと思うんですけども、DA/ADしてダウンサンプリングしたファイルからまたエンコーダーかけて入れて、やるのと・・・どうなんでしょう。僕もそれぞれ聴いてはみましたけども、なんか違うな、という位で特別何かが悪いという感じはしないですね。
●質問 : エンコードの中身というのはブラックボックスなんですか
そうなんですよ。
【終わりに・・・MfiTについての討論】
K : 今度のVBRからはかなり色んなことやってるんですよね。
だからbitレートの、たくさんいるか、いないかで圧縮方法が変わるっていう・・・
T : そうですね、いわゆる複雑なところに対してはbitをたくさん与えてあげて、そうでないとこは抑えてみたいなことなんで、多分その辺は結構改善されているのかなぁとは思うのですが。
U : でも、今の話を聞いてる限りにおいてはMastered for iTunesでなくとも、普通のスタンダードのiTunesっていうのは今は256のVBRだとすると、さっき質問が出たようにCDからいったものほうがレベルがでかく聴こえて、Mastered for iTunes用に、認定を受けるためにやったものというのは、どうしてもレベルを小さくするから、AACになった時はレベル差は出てくる。それを、制作者としてクレーム付けるか、付けないかっていう話になっちゃうんですかね。
K : ただ、DAしたときに歪が少ないっていうところは確かです。
だからやっぱりフルで送ったものが、レベルは高いけど歪っぽいっていうのはそうじゃないっていうものの差だっていうことが今のお話では・・・
T : Mastered for iTunesを優位性としたらそこのところだと思います。
レベルはちょっと落ちるけども、クリッピングは増大しないので、ギリギリまで入れた音源よりも歪っぽくはないですよと。
Y : あともう一点質問なんですけど、例えば96kで送ったときにどっちみち44.1で切られるのであれば20kHzより上を切って、だけどサンプルレートは96kで送るっていうものと、切らずに96kのまま送ったものをダウンサンプリングをしたときの音色の差みたいのはありますか?
要は圧縮する元の素材が小さいほうがラクじゃないですか。どうせ聴こえないし、どうせ44.1で切られるんだったら最初から切っちゃった方が良いんじゃないかと思ったんですけど。
T : いやぁ、それはちょっと試したことがないので、なんとも分からないのですけど・・・
K : 僕は折りたたむときにどうしているかっていうのを知りたいですよね。
96kを44.1に単に切ってやってるのか、折りたたんでやっているのか、その辺が、Appleに聞かないと分からない。要するにそれで44.1を作ったものを圧縮しているわけだからそこの変換はどうしているかっていうのは・・・ビクターのK2みたいにちゃんとこうやっているかとか・・・
それは、Buddyさんに聞くしかないですね?
T : 一応ちょっとワーナーに聞いてみたんですけども、普通のiTunesとして登録するのと、Mastered for iTunesで登録するのと何か登録料みたいなのは違うんですかね?と聞いたのですが、「多分別に変わらないと思いますよ」といってました。1曲の値段も別に変わらないと思います。楽曲によって、まぁ違うんじゃなかったでしたっけ・・・だから、Mastered for iTunesには限ってないんですけど、Mastered for iTunesは別途として、通常のiTunesでメーカーの担当者がAppleに渡す素材っていうのが、どういう風に素材を作るかというと、2種類あって、マスタリングスタイルで、スタジオで直接切り出したWAVを送る場合もありますし、CDからiTunesでリッピングしたWAVファイルを送るって場合もありますし、それは色々みたいです。16bitは、Bitレート1411kbpsなので、16bitですね。CDからリッピングした場合。通常は多分その形式で送っているみたいです。
U : なんかこう、話をずーっと聞いてくと、Appleとしては、Mastered for iTunesってやって、このAACの音質を良くした形で提供しようっていうような、良い形で理解すると、良い方で理解するとAppleの方で供給する音をちょっとレベルを下げて確保しようっていう狙いに感じるよね。
K : 逆に言うと今みたいなレベルで送られてきてしまうとAppleには問題ないんだけど、売った先でDAした後に、歪が増えて、商品の歪が増えちゃうので、それをこれで抑えることによって最終的な商品の、売った先で展開されてアナログオーディオになった時の歪が減るから、音質が向上するっていう見方をすると、今の話がススッと合うかなって思いますね。
T : ちなみに、冒頭にも言ったと思うんですけども、Mastered for iTunesってAppleとスターリング・サウンドっていうマスタリングスタジオで共同で最初にやり出したんですね。
結構ワーナーでもスターリング・サウンドでマスタリングすることがあって、Ted Jensenから送られてくるんですね、で、それをこれに、クリッピングのテストにかけると、ズラーッと出ます。
Y :

あの、試しにデビットボウイ買ったんですよ。CDとMastered for iTunesなんですけど、で、二つ並べて聴いたんですけど、何も変わらなかったです。
音量下がってなかったです。まぁ究極な事を言えば、マージン1dB上げたところで今と同じくらいの音圧が出れば一番良いんですけど、まだその辺は模索状態ですね。

むしろ、結局CD用のほうも1デシ下げておいたほうが良い感じだったような記憶もあるんですけども・・・

T : ただ、それを実際聞いてですね歪が減ったなーとか、大きくなったなーとかを確認をしたことはないです。ただ、このドキュメントを読んだらそういうことなのかなぁという風には理解はしますけど、実際聞いて確認したことはないですね。
W : 歪が、無いほうが良いものもあって、あったほうが良いものもあって、複雑ですよね。難しいですよね。歪があんまりないのだとねぇ。
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【最後に】
ハイレゾが話題になっている此の頃ですが、配信でダントツのiTunes、Apple社がこれを意識して新しい商品を考えているかは、計り知れません。
しかし、今のiTunesの利便性を踏まえて品質の向上を考えた一つの方法に感じました。
Appleのメーカーサイドではないにもかかわらず、その実態を披露していただいた(株)ミキサーズラボ 田中 龍一 氏に感謝いたします。
日本ミキサー協会
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