2014年 JAREC 賛助会員 商品説明会レポート

場所 : 東放学園 音響専門学校 渋谷校舎 1階スタジオ
日時 : 2014年6月13日(金)16:00~17:30

 

2014年度総会後、恒例になりました当協会賛助会員による商品説明会、例年数社の参加を頂いてきました。
今年は、 (株)メディア・インテグレーション、一社のみのご協力となりました。
今回は、メディア・インテグレーションさんが新たに代理店となりましたオーストリアのマイクロフォンメーカーLEWITTの紹介をして頂きました。当日の様子を簡単にレポート致します。

(株)メディア・インテグレーション 沢口 耕太 氏 北木 隆一 氏 岡田 詞朗 氏
<はじめに> <LEWIIT> <LEWITTのビジョン> <技術とアイディア> <高いコストパフォーマンス> <真空管FET>
<マルチ・アッテネーター・フィルター> <オート・アッテネーション クリッピング・ヒストリー> <ローノイズ>
<USBマイク> <DTP Beat Kit Pro 7> <エンドース> <試聴> <Q&A> まとめ
<はじめに > 岡田 詞朗 氏
ロックオンの岡田と申します。宜しくお願い致しす。
今日は、メディアインテグレーション輸入事業部の達、北木さんと沢口さんを連れてまいりました。
営業の沢口さん、元NHKの沢口さんの息子さんです。
元ジャズドラマーで、今日はドラムを叩いてくれす。
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先ほどちらっとお話があったPT12は来年になるそうです。
音楽的には大分完成に近づいてるらしくて細かなバグフィックスの集大成が12になるんじゃないかなと。
そして、クラウドのシステムの件は、たぶん12で実現されると言われています。
今日はLEWITTという新しいマイクを弊社が扱うことになりました。これで今弊社は3つマイクを扱っています。
一番最初が、Lauten audioというアメリカのメーカー、なんか航空博士、技術系の博士号を取った方がやられているという風に聞いています。2番目が前回ご紹介したEarthworks、そして今回、全く新しいLEWITTというマイクになります。
spt_14_02 沢口 耕太 氏 北木 隆一 氏
ご紹介に預かりましたメデア・インテグレーションMI事業部の沢口と申します。
宜しくお願いします。
岡田からご紹介がありました通り弊社MI事業部としては3つ目のマイクの取り扱いメーカーになります。
まだまだメーカー自体が若いメーカーでして、創立から5年程度のメーカーになっております。
spt_14_03沢口 耕太 氏 北木 隆一 氏
現代に求められるサウンドクオリティ、レコーディング・ライブ・取り巻く環境・アナログからデジタルが全盛の時代で、伝統的なマイクのメーカーの設計は根本的には変わっていない。確かにアナログ時代では名機ではあったはずですが、果たしてデジタル時代にマイクはそのままでいいのだろうかという思いから設立されたメーカーです。
ですので、最新技術が色々と搭載されております。
そして、そういった高い品質を高いコストパフォーマンスで実現したいというのがLEWITTのコンセプトになっております。
<技術とアイディア>
そのサウンドクオリティというのはどうやって実現しているのか。
創立者で現在CEOを務めているローマン・パーションRoman Perschon、元々はAKGのプロジェクトマネージャーとしてマイクの製作・設計に関わっていました。これまでのマイクメーカーの体質の中では今の時代に必要だと思うマイクのアイディアがなかなか通らないということでAKGを飛び出しLEWITTを設立しました。
設計、それから製品について現代に求められるサウンドクオリティ制作環境を改善する技術とアイデアなどは、全てヨーロッパ、オーストリアのチームが行っています。
<高いコストパフォーマンス>
LEWITTのカタログが同梱されています。こちらに代表的なモデルの価格が書いてありますけれど、フラッグシップモデルで175,000円、ドラムキットがセットもののマイクが7本入って145,000円という、非常にコストパフォーマンスの高いモデルになっております。
このコストパフォーマンスについてですけど、ケンヤンKen Yangという人とローマン・パーションがオーストラリアのシドニーでで出会ったところからこのLEWITTという会社が本格的に始動するという経緯で生まれました。
ケンヤンはシドニー生まれのシドニー育ちのチャイニーズでして、世界最大のマイク製造工場、その所有者の家系に生まれ育った人です。
ですのでマイクの製造ということについて非常に精通している、それから工場は中国にあるというところで高いコストパフォーマンスを実現できています。
この工場、単にマイクが何かということを知らないままに大量生産をしている工場ではなく、専門的にマイクを製造している工場ですので、ご覧になっていただければわかるかとは思いますが、決して見た目も含めて安っぽいものにはなっておりません。
<真空管FET>
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では、LEWITTに搭載されている様々なテクノロジーをご紹介致します。
フラッグシップモデルのLCT940というモデルがございます。
このど真ん中にでっかい真空管が入っているモデルになっているのですが単なる真空管マイクではございません。FETと真空管の回路を二つ搭載しております。
真空管とFETを切り替えのマイクなのか、というと単に切り替えられるだけではなくFETと真空管の信号をバラバラに出力して途中にまとめているのですが、それをブレンドする事ができます。
ですのでマイクをいちいち交換することなく真空管マイクとFETマイクのちょうどいいところを回して探して頂く事でセッティングに要する時間を短縮することができる。
現代の非常に時間のない制作環境の中でお役に立てるアイデアなんじゃないかなと思っております。
<マルチ・アッテネーター・フィルター>
この機能を搭載しているのはLCT940だけなんですが、他LCTシリーズには、4段階のアッテネーター機能、それからハイパスフィルター、当たり前のように搭載されています。
指向角の調整なんですが、フラッグシップのLCT940で指向角の変更ができるのが9段階、オムニ、それからフィギュアー 8、その間のカーディオイドですがカーディオイドとオムニの間にワイド、それから逆側の間にスーパー・カーディオイド、さらに、そのそれぞれの中間ということで9段階の指向角を調整することができます。
アッテネーション、それから指向角の調整、あとはハイパスフィルターが細かくあることで、1本のマイクで多様なキャラクターを実現することができ、制作環境、収録する環境のルームアコースティックなどに応じた最適な指向角やアーティストに応じたアッテネーションなどを選択することでこのマイクひとつで様々なことに対応できる、こういったことが時間の短縮などにも繋がると考えております。
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<オート・アッテネーション クリッピング・ヒストリー>
それからLCTシリーズに搭載されているもう一つの機能がオート・アッテネーション機能それからクリッピング・ヒストリーという機能がございます。
アッテネーションというのはマイクが耐入力を超えた信号を感知すると自動的にアッテネートのレベルを1段階上げます。
それからクリッピング・ヒストリーというのは耐入力を超える信号をマイクが検知したかしなかったかということを表示することです。
こういったものをサウンドチェックやリハーサルの間で使っていただいくことでその時最適なアッテネーションのレベルというものを自動的に判定することができます。
もちろんこの機能はOFFにすることができますので、途中でレベルがそんなにコロコロ変わられては困るという時レコーディングの間はそいうった機能はOFFにして、サウンドチェックの段階で活用することでレコーディングの際の事故を防ぐことができます。
で、実際のパネルの様子なんですけれど、非常に市民性の高いLEDを搭載しています。
ですので薄暗い中でも確実な操作ができ、それと切り替えのスイッチがノイズレスでまったくノイズが出ません。
ですので不意にあたってしまったとかあるいはフェーダー切るのを忘れて設定変えちゃったとかいうときでもノイズが出る事はございません。
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そうした様々な機能を搭載しているレコーディング用途のサイドアドレス型のモデルがLCTシリーズというモデルでこちらコンデンサーのマイクシリーズになっております。
あとで簡単に音を聴いて頂けると思います。
<ローノイズ>
先ほど紹介させていただきましたLCT940という真空管マイクの他にLCT550、LCT640というモデルが、FETのマイクです。こちらも指向性がたくさん選べたりとかハイパスフィルターの段階が4段階あったりとか環境に合わせて細かいチューニングができる、それによって結果的に録りたい音をちゃんと捉える事が出来るという事を言わせていただいています。
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このLCT550それからDGT650は発表されたばかりの新製品で発売時期は、LCT550は7月の半ばからおそらく日本でも出荷開始できると思います。
LCT550についてはもう一つ目新しい機能ではないんですけど特徴がありましてプリアンプの部分が非常にローノイズの設計になってましてセルフノイズが0dBです。
もちろん音を拾うという意味では空気の振動でノイズはあるんですけど本体からノイズを発することはないので非常に小さい弱音なんかの集音は非常に得意としています。
まだまだ発売までちょっと時間がありますのでそこは非常に面白いので新しいことが出来るマイクだと思います。
以上がLCTシリーズの概要になります。
モデルはいくつかあるんですが、エントリーモデルに行くにしたがって変わってくるのは指向角の選択の幅であるとかオートアッテネーションの機能の有無であるとかそういったところが減っていきます。
音質については基本的には同じクラスをキープするということを念頭に置いて制作されております。
USBマイク
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DGT650というのはUSBマイクです。
単なるUSBマイクではなくてiOS対応のアプリが一緒についてきたりとか、中にリチウム・イオン電池が入っているんですけどフィールド・レコーディングに使えたりとか、あと、おまけといったらなんですけどボックスがついてるんですけどここにLINE INができてヘッドフォンアウトも付いていて弾き語りを自分でデモを取るようなことができるというようなこれ一つで簡単なレコーディングが完結するような面白いアイテムです。
さらにステレオマイクで中にダイアグラムが二つ入っています。
まあ商業レコーディングというよりはポッドキャスティングをする方とかフィールドレコーディングにはかなり使い道があるんじゃないかと思っています。
新しい発想のUSBマイクでこちらについてはまだ開発の途中ですのでまあ年内には出ると思います。
DTP Beat Kit Pro 7
MTPシリーズというのは主にハンドヘルドのマイクでコンデンサーです。
今日は実際に見ていただく時間をとっていただきたいのでDTPシリーズのパーカッションの方を説明させていただきます。
DTPシリーズ、これはドラム収録用のマイクだと思ってくださって結構です。
こちらにキットがございます。
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一番注目を浴びているのがこちらDTP 640 REX キック用のマイクで写真が出ている通りエレメントが二つ入っております。
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で、専用のケーブルが付属してまして、ここが、ジャックが5ピンになっておりまして、パラで出力します。上がコンデンサー、下がダイナミックのダイアグラムが入っています。
その信号の具合をご自分で調整して好みのレベルで混ぜていただくということができます。
それが専用のケーブルでコンデンサーとダイナミックと出荷時にちゃんと書いてあります。
あとは、エンハンスのモードが3段階あります。
一段階目はエンハンスなし、二段階目はダイナミックの方を多少ドンシャリにする感じで、三段階目にしますとこれは完全にアタックをダイナミックで録って鳴りをコンデンサーで録るというモードになります。
ダイナミックだけ聴くともう、LOWが完全にカットされてバツッという音しか入ってない。
コンデンサーは逆にローパスがかかりまして、胴鳴り、や皮の鳴りのみを収録することに専念する。
ですので好みに応じてや、場所に応じて今日は、ダイナミックの方しか使わないとか、コンデンサーの方しか使わないとかそういった音がパラで出てきますので、自分自身の使い方もできますし、エンハンスをそのまま活用いただいてという形でもお使いいただけます。
こちらにあるのはMTPのシリーズになるんですけど、楽器用のダイナミックマイクです。
SHUREの57に相当するものだとお考えいただければと思います。
LEWITT全体に言えることなんですがノイズ感は非常に少なくて音がクリアーなのでフラットなのが特徴です。
それはこのダイナミックマイクでも同じことが言えて57に比べると非常にノイズ感が少ないキャラクターになっております。
spt_14_19 こちらがタム・スネアなどのリムにクリップして使用するために設計されたダイナミック小型のマイクです。
こういった形でアタッチメントが付属してこのマイク単体で購入されてもこのアタッチメントが付属しております。
邪魔にならないようにセットしていただけ、アダプターは本当はこっち側で使うんですけど、別に逆さまにしても使えかなりいろいろな場面でお使いいただけると思います。
こちらはトップあるいはハイハットとかスネアの裏側で使っていただくことを念頭に置いて同梱されております。
これはLCTシリーズ、コンデンサーのシリーズでペンシル型のマイクになります。
こちらはアッテネーションが4段階、ハイパスフィルターも4段階付いています。
それからカプセルが付いてまして、カプセル交換型で無指向に指向性を変更することができます。
これ一つでドラムキットが十分収録できるだけの数のマイクが集録されております。こうしたケースに入っていまして持ち運びにも便利です。
LCTの940という真空管のモデルはパワーサプライが当然ついているんですけれど、あれよりも全然こっちの方が軽いです。
同じバックに入れて持って歩くんですけど。
Q : 「これはバック付きの値段なんですか?」
A : 「そうです。安いんです。」
Q : 「単品で増やせるんですか?」
A : 「もちろんです。」
<エンドース>
マイクそのものの紹介はざっとこんなところで、あとは実際に音を聴いて見て頂こうと思います。
あと、資料の残りなんですが、まだ5年の会社ですけれど、これぐらいたくさんの方にエンドースもしてもらってまして、さまざまな雑誌からの反響もありますという事でご紹介程度に記載させていただきました。
おもしろいところでしたら、アトランティックレコードが気に入ってスタジオにドラムキットとLCTのサイドアドレスのコンデンンサーのマイクを結構ごそっと入れたそうです。
Q : 「そのコンデンサー、サスペンション付きの値段?」
A : 「はい、あとウインドスクリーンも付いています。」
Q : さっきのスイッチが付いてないんですけど、どうやって付けるんですか?
A : 550ファントムつけると自動的に、正面は、コントロールパネルがあるほうです。
出荷時にフロントとシールを貼っておきます。ぼくらもどっちかわからなくなりました。
こちら側がハイパスフィルターこちら側がアッテネーション表示されますのでその直下のボタンがそれぞれ切り替えになります。指向角が切り替えられるモデルは、真ん中のスイッチが指向角を切り変えるスイッチになります。
Q : それって一度ファントムを切ると全部リセットされるという事?
A : いや、これは、覚えてますね。
Q : そちらの、コンデンサーマイクの指向性は変えられるの?
A : いや、カーディオイドで変えられません。
<試聴>
Y : ドラムも録る?
W : いや、コンソールアウトでいいと思います音変化しないように。
Y : ドラムは、小物立ってないんでしょう?
S : 立ってないです。
DTP 640 REXをキックに立てコンデンサー、ダイナミックを比較試聴
皆さんの評価とても良い
940・640・87Aiでドラム比較試聴、更に940の真空管FETの違いを試聴
真空管回路の方に倍音が伸びた特徴がみられ彩が加えられる感じがした。
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A : 元々AKGに居た人が企画しているので必要な事って判ってますよね。
Q : DGT650どうせそこまでやるんだったらワイファイで切り替えられたらいいのに、世界最大の中国の巨大工場って他は、どんなものを作ってるんですか?
A : 本当はいえないんですけど、いろいろ大手メーカーさんのものを作っていますね。
単に規模が大きいというだけでなくて設備も最新設備が入ってるんですね。
オリジナルメーカーでなかったのでその工場は、OEM工場としてスタートしているので技術指導を受けているのと、新しい会社なので投資している設備が新しく精度が高いんですね。
マイクって、私も工場に行くまで知らなかったんですけど殆ど金属加工なんです。
このマイクはスイッチだけでエレクトロニクスのところが多いんですけど、金属加工の精度とか作ったものの安定性そのあたりのQCですね。
ダメなもの撥ねるとかの方がクォーリティーに重要で、最新の金属加工、機械があるとか重要です。
あとは、むしろ音のチューニングとか開発の方の技術なので、そこは、この会社で言うと開発の方は全部オーストリアの方でやってます。
あと、アーティストリレーションをアメリカに持っているので、意見自体はアメリカとヨーロッパの現場の意見というのを中心に集めています。
Q : 640と550ってなにが違う?
A : 640は、FETタイプなんですが、550は自己ノイズレベルがゼロのタイプになります。
Q : 550は、新しいシリーズで、なかのプリアンプの違いとなります。指向性はカーディオイドのみです。
Q : 840って940のFET抜いちゃったと考えればいいんですか
A : はい、そうです。電源も基本同じでブレンダーがないタイプです。
Q : 因みに真空管だと自己ノイズレベルってどの位ですか?
A : 等価雑音レベルで、真空管のみのモデルでカーディオードの状態で9dB、EFTで10dB、ブレンドの物はカーディオイドで8dBです。
今回ハンドヘルドのコンデンサーのタイプは、非常に低くて9dBですね。
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【まとめ】
とにかく安い!品質も備わったマイクの感触です。
また、コンデンサーとダイナミックを組み合わせたマイクや、真空管とFETの組み合わせなど試みが面白いと感じました。
5ピンの専用コードがマイクの取り付けネジと近すぎたり、真空管FETのブレンドを手元で出来ないなど使い勝手の工夫がなされると益々良い商品になっていくと思います。
今年もメディア・インテグレーションさん商品説明会ありがとうございました。
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